三線関連の本で演奏系(工工四とか)はいろいろありますが、結構絶版になってるのが三線そのものについて書かれた書籍。有名どころでは、沖縄県立博物館著の「沖縄の三線」という本があります。沖縄の三線屋さんのWebサイトの型の説明などはほぼこの本から出典されているのですが、この本がなかなか手に入らない。ヤフーオークションにも出てこない。
そんななか、以前から探していた一冊が偶然ヤフオクに出品されていたのを見て、速攻購入しました!いやー、ようやく手に入った!
手に入れたのは沖縄県立博物館著の「特別展 三線のひろがりと可能性展」という79ページの本。いわゆる沖縄県の指定有形文化財に指定されている名器が掲載、解説されています。三線を弾いている方であれば、五開鐘(ケージョー)の名を聞いたことはあるでしょう。その開鐘の写真などがずらっと掲載されています。
三線マニアには本当にたまらない一冊です。そして改めてびっくりしました。指定有形文化財に指定されている三線のほとんどが沖縄県在住の個人の所有物なんですね。五開鐘のなかでも筆頭にあたる盛嶋開鐘は沖縄県立博物館に所蔵されていますが、湧川開鐘や翁長開鐘、西平開鐘なんかは皆個人所有と記載されてます。うーーん、すごい!すごいけど直に見られないのが残念です。
そしてこの本を見ると改めてわかりますが、真壁型と掲載されていても、一本一本全然形状が異なります。解説にも大型の真壁と書かれているのですが、明らかに天が大きいものや形状が異なるものも多く、ああ、昔からやはり作者一人一人が個性を出しながら作っていたんだなってわかります。
そして、この昔からの名器にならんで現代の名工 故又吉真栄氏の三線が二挺(新型三線マテージ千鳥、新型三線マテーシ鶴亀)掲示されているのも興味深いです。
この本はなかなか手に入れるのは苦労すると思いますが、現在沖縄県立博物館のミュージアムショップゆいむいに「三線のチカラ -形の美と音の妙 -」という書籍(CD付き)が販売されてます。この本は五開鐘で弾かれた曲が収録されたCDが付属されているというトンでもない代物。もうこれは絶対に手に入れなければなりません。
次回、訪沖時に手に入れようと思います。
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