最近特に理由はないですが、バチに興味が湧いていろいろと調べたり入手したりしています。
腕がさほど良くないので物にこだわってなんとかしようという感じですね。
さて、バチを調べていくと、いろんな材質があることがわかります。なかでも高くて貴重なもので言うと象牙やクジラの歯なんかが出てきます。象牙のバチは私もとあるルートでなんとか入手したのですが(現在先端加工中で手元にない。写真左が象牙バチ)、ざっと弾いてみた感じ、値段が高い理由はただの素材の希少性だけな気がします。特段弾きやすくなるわけではなさそうです。音の感じは水牛のほうが好きかも。まだ加工して私好みになって手元に戻ってきてないので、まだ結論としてはやや早計かもしれません。戻り次第、感想を追記します。
そして感想を追記します(2015.10.1)
感想は、希少性にプラスして、象牙は重い。水牛より重い。これが最大のメリットなのかもしれません。三線はバチの重みで弾くと言います。特に古典なんかはそういう弾き方です。それには適度にバチの重みが必要です。
同じサイズでも、水牛より象牙のほうが重いんじゃないかな。一説では、象牙より鯨の歯のほうが重いようです。
私のようなマニア癖のある人はこの希少性がたまらなかったりするので象牙のバチを手に入れたい!という人もいるかもしれません。
2015年9月現在ですが、インターネットで調べてもほとんど象牙のバチは見当たりません。過去の記事は見つかりますが、現在販売中の象牙の三線用バチは見当たりませんでした。
私が数ヶ月前に実物を見たもので言えば、宮古島の宮古木工芸さんが沖縄フェアで伊勢丹に出店していた際に象牙のバチを販売していました。価格は確か84,000円。問い合わせてみるとまだあるかもしれませんが、なかなか一般的に入手は難しそうです。大体7.5~8cmぐらいで5万円前後が実勢価格だと思います。ちなみにこちらにあるクジラの歯の三線用バチはLサイズ(9cm)で10万円!!
で。私も知識不足で知らなかったのですが、象牙って完全に輸入禁止だと思っていたらどうやらそうでもないんですね。
密猟とかは当然ダメですが、自然に死んだ象の牙などは正式な手続きを分で輸入販売している業者がいる模様。または過去のストックを小出しに出しながら製品化してるようです。
そしてこれはなんとも不思議な話なんですが、象牙ではなくマンモスの牙のバチってのが売ってたりするんですよね。象牙とほぼ同じか若干安いぐらいで手に入ります。これはどうも、業者がマンモスの牙ですって持ってくるらしいんですが、これも簡単には手に入らないようです。そりゃそうですよね。マンモスって現代の生き物じゃないですからね。むしろこっちのほうが象牙より貴重な気がします。
いずれにしても結論は水牛の角でいいじゃんって思いますが、こだわる方は象牙、マンモス、クジラの歯あたりを探してみるといいですよ。素材の差か形状の差かはわかりませんが、全部のバチがそれぞれ音が異なります。
希少素材のバチは完成品を手に入れようとすると結構少ないですが、素材から手に入れて加工しようとすれば実はなんとかなったりするので、是非探してみてください。
また、どんなバチでも三線屋さんで先端や穴のサイズは加工して貰えますので、とりあえずは手に入れてから自分好みに変更するって考えたほうが合理的かもしれませんね
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特定国際種事業者 (水曜日, 08 5月 2019 16:14)
象牙の加工はまた別のカテゴリーである「ぞう科の牙の加工」と言う特定国際種事業者としての届け出が原則必要です。
もっとも経済産業省の周知及び経済産業省そのものの認識不足で細かくは機能しておらず、個人的な加工の場合は問題ないかと思われます。ただし、爪(バチ)を加工製作するのが有明な三線屋さんが「届け出なく製作する仕事として受けてしまうのはアウト」となってしまうでしょうね。実態との乖離は置いといてですが。