三線を弾く時に一番最初にやる行動は、ウマを立てることです。これ基本中の基本中の基本なんですけど、意外に雑に書かれてたりしてわかり辛いんですよね。
ということで解説します。知ってる人はスルーしてください。まず、写真の左側に棹があります。棹の胴ギリギリのところの弦を3本とも左手で持ち上げます。
片手での撮影なので実際の見た目と異なりますが、写真左は左手で弦を持ち上げています。で、右手でウマをもち、このように立てます。寝かせてスライドするのではなく、この位置から立てた状態でスライドします。
この時、弦を緩める必要はありません。弦が張った状態で行います。なので、最初慣れないうちは結構ヒヤヒヤする行動です。なるべく皮をこすらないように、弦を持ち上げながら、胴を極力擦らないように右にスライドしていきます。
こちらはスライド途中の写真です。
撮影の都合上片手でやってるように見えますが、実際は左手で弦を持ち上げて行います。
ウマが胴に設置してるように見えますが、スライドしている最中は1mmぐらい胴から浮いている状態です。胴をガリガリとウマで削らないようにご注意ください。
胴というよりウマ自体が竹で出来ていて非常に弱いものですので、扱いは気をつけましょう。
前述のとおりですが、意外とこの行為が力がいるというか指力が必要です。弦が張った状態でスライドしますので、結構ヒヤヒヤする音がします。
ギターの弦でこんなことしたら切れちゃうんじゃないかなっていう強引な行為です。
設置場所は大体こんな感じ。
正確に計ってとかする必要ないですからね。大体指3~4本分と言われます。私はほとんど適当にやってますけど、3.5本ぐらいのところにウマを立てています。
手の大きさは個人差があるので、指が細い女性は4本で良いと思います。男性はごっつい人は3本でもいいかもしれません。
慣れてきたら蛇皮の柄で立てる位置の目安をつけてもいいかもしれませんね。
別ページにも書きましたが、移動する際には必ずウマを寝かせましょう。移動する、とは、ケースに入れて外出する際という意味です。家の部屋間の移動は倒す必要ありません。
倒し方は簡単で、左手で弦を持ち上げ、右手で写真のようにパタンと寝かせてください。
左手で弦を支えていないと派手な音で倒れてウマを損傷することになりますので、気をつけて倒してくださいね。
諸説あるようですが、家で常に弾き、外に持ち歩かない人は常にウマは立てっぱなしでOKです。寝かせる必要はありません。弦も緩めなくていいです。
この点がギターに比べて相当楽なところです。
ギターの場合、弾いた後は弦を緩めろだの、弦を一ヶ月に一回は張り替えろだな、とにかくいろいろとメンテナンスの気遣いが必要です。
三線も厳密には原理が一緒なのでそうしたほうがいいと思うんですけど、いい加減なんでしょうか?
ウマは立てっぱなしで良いとのことです(先輩方に聞く限り)。
ギターの原理でいくと、弦が張りっぱなしで毎日湿度の変化があるので棹に負担がかかって捻れるはずなんですけどね。
そして最後に、ウマには表と裏があります。表はツルツルして模様が無い(少ない)ほうです。裏は模様と言いますか、線が入ってざらついているほうです。
表が棹側、裏が胴の後ろ側向きです。なぜか?は知りません。理由があるんですかね?
そういうルールですので守りましょう。